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【音楽】サックスの歴史とジャンル

学生の頃に吹奏楽部の一員として過ごした日々は、ほんとうに濃い時間でした。私の青春時代を振り返ると吹奏楽部での思い出が数多く思い出されます。私が担当した楽器は、サックス🎷

サックスは老若男女、今も昔も変わらず人気の楽器のひとつです。

今回は、サックスの歴史とジャンルについてお話ししていこうと思います。

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目次

⚫︎サックスの歴史

⚫︎アドルフ・サックス(Adolphe Sax)
 •生い立ちと教育
 •サックスの発明
 •サックスの普及
 •挑戦と成功
 •晩年と遺産
⚫︎ジャズとの関連
 •ジャズの誕生とサックス
 •新しい音楽の表現手段
 •ジャズの黎明期の巨星たち
 •スイング時代の躍進
 •ビバップとモダンジャズ
 •ジャズ・ロックの時代
 •現代のジャズ

⚫︎クラシック音楽への導入
 •初期のクラシック音楽における使用
 •デビュッシーとラヴェルの作品
 •グラズノフのサクソフォーン協奏曲
 •クラシックサクソフォーンの普及
 •ディゾールミューズとその後の時代
 •現代のクラシック音楽での使用

⚫︎ポピュラー音楽への影響
 •ジャズとブルース
 •ロックンロール
 •ソウルとR&B
 •ファンク
 •レゲエとサルサ
 •ポップとロック
 •現代のポピュラー音楽

⚫︎まとめ

サックスの歴史

サックス(Saxophone)は、ベルギーの楽器製作者であり発明家であるアドルフ・サックス(Adolphe Sax)によって1840年代初頭に発明されました。サックスは、金属製の管楽器で、木管楽器と金管楽器の特性を併せ持っています。サックスは、その特異な音色と多様な用途で、ジャズ、クラシック、ポピュラー音楽など、さまざまな音楽ジャンルで重要な役割を果たしています。

私は吹奏楽時代、サックスの歴史について調べるということをせずに過ごしていましたが、今回のブログを書くにあたって初めてこんなにもサックスについていろいろ調べました。すると、大変興味深い内容がたくさんありました。何事も知ることはワクワクしますし、とくに自分の好きなことに関する知識が増える過程も非常に楽しく感じます。

続いてサックスの生みの親アドルフ・サックスについてお話しします。

アドルフ・サックス(Adolphe Sax)

生い立ちと教育

  • アドルフ・サックスは1814年11月6日、ベルギーのディナントで誕生しました。
  • 父親は楽器製作者であり、サックスは音楽と楽器に触れる環境で育ちました。
  • 幼少期から様々な楽器に親しんでおり、その中で特に管楽器に興味を持ちました。

サックスの発明

  • アドルフ・サックスは、楽器の改良と新しい楽器の開発に情熱を傾けていました。
  • 1840年にサックスを発明し、特許を取得しました。この楽器は、木管楽器と金管楽器の特性を組み合わせ、広い音域と独自の音色を持っていました。
  • 最初に発表されたサックスは、ビューグルとして知られる形状で、その後さまざまなサイズや型が開発されました。

サックスの普及

  • サックスは最初に軍楽隊で使用され、その後オーケストラや吹奏楽団、宗教音楽などで広く受け入れられました。
  • 特にフランスでのサックスの受容が高まり、パリ万博などでの展示が楽器の普及に寄与しました。

挑戦と成功

  • アドルフ・サックスは自身の楽器製作工房を設立し、様々な楽器の製造を手がけました。しかし、彼は生涯を通じて経済的な苦境に直面しました。
  • サックスの楽器は一部で賞賛されつつも、一方で保守的な音楽界からは批判されることもありました。しかし、彼の楽器は次第に広く受け入れられ、その後の音楽の発展に大きな影響を与えました。

晩年と遺産

  • アドルフ・サックスは生涯を通じて多くの楽器を製作しましたが、経済的な問題に悩まされました。
  • 1894年、ブリュッセルで亡くなりました。彼の死後も、サックスの楽器は世界中で広く使用され、様々な音楽ジャンルにおいて不可欠な存在となりました。
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アドルフ・サックスの発明したサックスは、その特異な音色と柔軟性によって、多くの音楽家や作曲家に愛用され、音楽の発展に大きく寄与しました。サックスと言えばジャズを思い浮かべる方も多いかと思いますが、サックスが登場した当初はフランスでの受容が高かったようです。パリ万博、サックスも万博をきっかけに世界に広がった作品の一つなのですね。

ジャズとの関連

ジャズの誕生とサックス

  • ジャズ音楽はアメリカで発展し、様々な音楽の要素が融合された新しいジャンルでした。サックスは、その柔軟で表現豊かな音色がジャズの即興性や感情豊かな演奏スタイルと相性が良いとされ、急速に受け入れられました。

新しい音楽の表現手段

  • サックスは、その独自の音色と奏法により、ジャズの新しい表現手段として活用されました。トランペットやトロンボーンなどの金管楽器と組み合わせることで、ジャズバンドがより豊かでダイナミックなサウンドを生み出すことができました。

ジャズの黎明期の巨星たち

  • ジャズ黎明期には、サックスを巧みに操るアーティストが登場しました。特にアルトサックスやテナーサックスがジャズにおいて広く使用され、その代表的な楽器の一つとなりました。
  • ジャズの草創期においては、シドニー・ベシェ、ジョニー・ホッジス、コールマン・ホーキンスなど、サックス奏者がジャズの舞台で注目を集めました。

スイング時代の躍進

  • 1930年代から1940年代にかけてのスイング時代では、ビッグバンドが隆盛を極め、その中でサックスセクションが重要な役割を果たしました。デューク・エリントン楽団やカウント・ベイシー楽団など、多くのビッグバンドがサックスの魅力を引き立てました。

ビバップとモダンジャズ

  • 1940年代後半から1950年代にかけて、ジャズはビバップやモダンジャズと呼ばれる新しいスタイルに進化しました。この時期には、チャーリー・パーカー(アルトサックス)、ジョン・コルトレーン(テナーサックス)など、革新的なサックス奏者が登場しました。

ジャズ・ロックの時代

  • 1960年代から1970年代にかけてのジャズ・ロックの時代でも、サックスは重要な役割を果たしました。ジョン・コルトレーンやオーネット・コールマンなどのフリージャズから、マイルス・デイヴィスのバンドで活躍したウェイン・ショーターまで、サックスは様々なスタイルで採用されました。

現代のジャズ

  • 現代においても、サックスはジャズの重要な楽器として存続しています。多くの現代のジャズアーティストがサックスを奏で、新しい表現やスタイルを追求しています。

サックスのジャズへの貢献は計り知れず、その独自の音色と表現力によって、ジャズ音楽において不可欠な存在となりました。

実際、私が吹奏楽部に入部してサックスを希望したのもジャズサックス奏者の演奏を動画で観たことがきっかけでした。色気いっぱいのサックスの音色、ジャズにぴったりですよね!

クラシック音楽への導入

サックスは元々軍楽隊や吹奏楽で使用されることが多かったため、クラシック音楽においては他の伝統的な木管楽器や弦楽器よりも普及が遅れましたが、クラシック音楽の作曲家や演奏者たちがサックスに注目したことをきっかけに、次第にクラシック音楽の舞台に進出していきました。

初期のクラシック音楽における使用

  • サックスが初めてクラシック音楽の分野に登場したのは、19世紀末から20世紀初頭でした。当初は主に室内楽曲や宗教音楽で使用され、特にフランスの作曲家たちがサックスをクラシック音楽に取り入れることが多かったです。

デビュッシーとラヴェルの作品

  • クロード・デビュッシーとモーリス・ラヴェルといったフランスの印象主義音楽の作曲家たちは、サックスをオーケストラや室内楽曲で使用しました。例えば、デビュッシーの「牧神の午後への前奏曲」では、サクソフォーンが効果的に用いられています。

グラズノフのサクソフォーン協奏曲

  • アレクサンドル・グラズノフのサクソフォーン協奏曲は、1905年に作曲され、クラシック音楽において初めてのサクソフォーン協奏曲とされています。この作品はサクソフォーンの技巧と表現力をクラシック音楽の舞台で披露するものとして注目を集めました。

クラシックサクソフォーンの普及

  • サックス奏者の中で、クラシック音楽において活躍する者が増え、クラシック専用の楽器が開発されるなど、サックスがクラシック音楽の中で受け入れられるようになっていきました。

ディゾールミューズとその後の時代

  • クラシック音楽でのサックスの普及に大きな影響を与えたのが、マルセル・ミュールと彼の学生たちによるディゾールミューズ(フランスのサクソフォーン奏者の学校)でした。ミュールはクラシック音楽でのサックス演奏法を確立し、多くのサックス奏者がクラシック分野で成功を収める契機となりました。

現代のクラシック音楽での使用

  • 現代では、サックスはクラシック音楽の様々なジャンルで活躍しています。クラシック専用のサックス奏者や室内楽団、オーケストラでサックスが一般的に取り入れられ、新しいクラシック作品が生み出されています。

サックスがクラシック音楽に導入される過程は、初期の抵抗から始まり、徐々にその独自の音色や表現力が評価され、クラシック音楽の一部として確立されていったものです。

私自身、吹奏楽部の演奏を見たときに木管楽器なのに金管楽器のような美しさも併せ持つサックスのビジュアル、そしてリード音のカッコ良さは私にとってどの楽器よりも輝いているように感じました。ジャズのみならずクラシックでも大活躍するサックス、さすがです。

ポピュラー音楽への影響

サックスはポピュラー音楽においても大きな影響を与え、数多くのジャンルで重要な役割を果たしています。

ジャズとブルース

  • サックスはジャズ音楽の誕生から進化において中心的な役割を果たしました。特に、ニューオーリンズ・ジャズからスウィング、ビバップ、モダンジャズまで、様々なスタイルのジャズでサックスが重要な楽器となりました。また、ブルース音楽においても、サックスは感情豊かなフレーズやソロによって表現力豊かな演奏を実現しました。

ロックンロール

  • サックスはロックンロールの黎明期から広く使用されました。特にリトル・リチャードやファッツ・ドミノなどの早期のロックンロールのアーティストは、サックスをフィーチャーした楽曲で成功を収め、サックスがロックンロールのエネルギッシュなサウンドに欠かせないものとなりました。

ソウルとR&B

  • サックスはソウル音楽とR&Bにおいても重要な位置を占めています。モータウンやスタックスといったレコード・レーベルの楽曲では、サックスが豊かなホーンセクションとして登場し、アーティストのヴォーカルを補完しました。ジェームス・ブラウンのようなアーティストは、サックスを強調したパフォーマンスで知られています。

ファンク

  • ファンク音楽の興隆においても、サックスは特に重要な位置を占めました。ブーツィー・コリンズのようなファンクの巨星は、ファンキーでソウルフルなサックスラインを活かした楽曲を生み出し、ファンクの象徴として定着しました。

レゲエとサルサ

  • サックスはレゲエ音楽やサルサ音楽でも頻繁に使用されます。これらのジャンルでは、サックスがキャッチーでリズミカルなメロディを提供し、躍動感ある演奏に欠かせません。

ポップとロック

  • サックスはポップ音楽やロック音楽においても時折使用され、有名なポップソングやロッククラシックにおいて印象的なサックスソロが登場します。例えば、ビリー・ジョエルの「Just the Way You Are」や、ジョージ・マイケルの「Careless Whisper」などが挙げられます。

現代のポピュラー音楽

  • 現代のポピュラー音楽でも、サックスは広く使用されています。さまざまなジャンルで新しいアーティストたちがサックスを導入し、クリエイティブで多様なサウンドを生み出しています。

サックスのポピュラー音楽への影響は多岐にわたり、その表現力豊かな音色が様々なジャンルにおいて愛され続けています。

私は東京スカパラダイスオーケストラの演奏が大好きなんですが、テナーサックスに加え私が特に大好きなバリトンサックスもあるんです!ジャズといえばアルトやテナーがおなじみですが、バリトンサックスの低音もとってもかっこいいんですよ。おんなじサックスなのにいろんな音域の楽器が存在する部分も大変魅力的です。あ、この曲にはアルトサックスが、あっちの曲はテナーサックスが使われている、など様々な曲に使われているのでつい音楽を聴くとどのサックスがどんな使われ方をしているかついつい、気になっちゃいます!

まとめ

今回はサックスの歴史とジャンルの歩みについてお話ししました。サックスは180年以上その多様な音色と表現力によって、さまざまな音楽ジャンルで愛用され、演奏者たちによって幅広いスタイルで演奏されている素晴らしい楽器であるということが再確認できました。また、木管楽器と金管楽器の良いとこどりの楽器であり、そのビジュアルの美しさから今も昔も根強い人気を誇っています。

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